A 炎症が関節に起こり、骨や軟骨が徐々に壊される病気です。 全身のさまざまな関節が痛んだり、腫れたりします。原因は不明ですが、免疫の異常により関節に炎症が起こります。 このため関節が腫れたり、強く痛んだりして、そのまま放置すると骨や軟骨が破壊され、関節に変形が起きることで日常生活にも支障が出てきます。
Q 患者さんは多いのですか
A 国内には80万人以上の患者さんがいるといわれています。その内の約8割は女性で、30歳〜50歳代にかけてが発症のピークです。一般の方にはなんとなく高齢者の病気と思われがちですが、これは中年以降で発症した方の炎症が進み、関節の変形が起きてしまっている患者さんを目にすることが多いためだと思います。 現在では生物学的製剤という良いお薬ができたこともあり、昔に比べると治療に光明も差してきています。
Q 治療はどのように行われていますか
A 治療は薬物療法、基礎的治療(患者指導)、リハビリテーション、手術療法に大きく分けられます。 薬剤による治療は、非ステロイド抗炎症薬、抗リウマチ薬、ステロイド薬、生物学的製剤があり、作用や使い道も違いますから、専門医による治療が大切です。 また、患者さんは医師の指示を守って正しく使用することが重要になります。薬物療法とともに大切なのがリハビリテーションと基礎的治療です。関節に負担をかけず、少しでも楽に暮らすためには、日常生活の工夫と自主訓練が必要です。 当院ではリハビリとともに、できるだけ普通の日常生活を続けられるよう生活指導、栄養指導、運動療法などの専門職が患者さんに直接指導する体制をつくっています。 特に内科と整形外科、リハビリテーション科などが連携して総合的な診療をする必要があるため、当院では治療が特定の専門領域だけに限定されないよう、チーム医療を基本とした病院として機能させています。
Q 30歳代の女性に発症した場合、妊娠・出産はできますか
A 患者さん中には今後結婚を控えている人もいます。30歳前後の女性患者さんで妊娠・出産を考えている主婦の方もいます。 治療で免疫抑制剤や抗リウマチ薬を服用している人が妊娠・出産をする場合は、医師に現在の病気の状態を判断してもらい、薬を調整して計画的に進めていくことが必要です。そのためにも、病状を安定させて行くことが大切になります。 特に免疫抑制剤は催奇形性などがあるため、患者さんの病状が安定していて、医師の指導を受け、計画的に進めていくことで妊娠・出産は可能といえます。
Q 早期発見のためのサインを教えてください
A 従来、次の7つの項目のうち、次の4つ以上該当すると関節リウマチと診断されました。 「▽朝のこわばりが1時間以上続く ▽3ヶ所以上の関節の腫れがある ▽手首、指の第2関節、第3関節の何れかに腫れがある ▽腫れが左右対称に現れる ▽リウマトイド結節(肘・膝・指関節などにできる瘤のようなもの)がある ▽血液検査でリウマトイド因子が陽性▽エックス線検査での診断」です。 しかしこの診断法では治療の開始が遅れることがあるため、早期に発見、診断することを目的として、2009年に新たな関節リウマチ新分類基準が提唱されました。この分類方法では関節の腫れや痛み、また血液所見(リウマチ反応や炎症反応)などを点数化し、一定以上の点数をもとに診断するものです。この新たな基準によって診断精度も向上することができました。