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2011.8.11[Thu] 早期発見で、命を救う「乳がん検診」 | |
定期的に検診を受け早期に発見を 乳がん死亡を減らし、命を救う「乳がん検診」 札幌ことに乳腺クリニック(http://www.kotoni-breast.or.jp/) 浅石 和昭 理事長 「ニュースで有名人が乳がんで亡くなったと流れると、その後2週間くらいは私のクリニックの乳がん検診受診希望者は通常の2倍程度になります。しかし、そ の期間を過ぎるとすぐに受診者数は通常通りです。この傾向は他の医療機関でも同じだと思います」と、札幌ことに乳腺クリニック(札幌市西区琴似2条2丁 目)の浅石和昭理事長は話す。何かで注目されると検診希望者は増えるが、早期発見・早期治療に一層の効果を上げるには「定期的に、継続して検診を受けるこ とが大事」と説明する。乳がん検診について聞いた。 Q 乳がんの患者さんは増加傾向と聞きました 乳がんの新規罹患患者数は2009年で50,695人でした。日本人女性の16人に1人が、生涯で乳がんに罹患すると言われます。同年の死亡数は11,918人でした。 乳がんは現在、女性で最も罹患数が多い癌ですが、死亡数は女性の癌の中で第5位です。また、5年生存率は80%を超えています。つまり、女性が罹る癌の中 では、罹患者は多い一方、治る率が非常に高いという実態が分かります。治る率が高くなった背景には乳がんを専門とする医師が増えてきたのと新薬の開発や薬 の使い方など、治療技術の向上があります。しかし、治る人の率をもっと上げるには早期発見が重要です。癌が進行してからだと治療費は膨らみ、助けられない こともあります。何も異変がなく、健康なうちから検診を受け始めることが大切です。 検診は定期的に、例えば2年に1回受診と決めて受けることを 推奨しています。一度受けたから、もうしばらくの間は受けなくても大丈夫だとか、有名人がマスコミに自らの乳がん体験を語ったり、亡くなったりした報道が ある時だけ受診するというのでは不十分です。マスコミ報道をきっかにしても、せっかく受けた乳がん検診ですから、それを定期的に継続していくことを心がけ てください。 日本人女性の乳がん罹患率のピークは40歳代後半から50歳代です。30歳代の女性なら2年に1回は乳がん検診を受けることをお勧めします。 Q 乳がん検診の受診率はどうなっていますか 平成19年度地域保健・老人保健事業報告では、乳がん検診の受診率は全国で14.2%、北海道は18.3%、札幌市で17.9%でした。今は無料のクーポ ン券はじめ、さまざまな工夫や啓発活動が行われていますが、それでも受診率は20%を少し超える程度と推測されます。少し古いデータを見ても、アメリカは 約70%、ノルウェーやスウェーデンは約80%という受診率です。日本の受診率は非常に低い数字です。 アメリカでも当然受診率が低い時期があり ましたが、90年代に健康政策として乳がん検診の受診率を上げる取り組みをしました。91年には65歳以上を対象として医療保険の項目にマンモグラフィ検 診を導入。マンモグラフィ検診についての知識を市民に広げる啓発活動や、医療保険に入れない低所得者層に対しては検診無料化も行いました。検診には一定の 基準を設け、国民が信頼して乳がん検診を受けられるようにした結果、飛躍的に受診率が向上したのです。 イギリスやフィンランドでは、国が地方自治体に対して乳がん検診を実施すること、国民には乳がん検診を受けることを制度として定め、検診を義務化しています。こうした国では義務化とあわせて、検診費用は公費負担です。 Q 検診費用はどれくらい必要ですか 検診は本人の意思で受けるため費用は全額自己負担となります。人間ドックをはじめ、MRIやPETなどの検査も本人が希望すると受けられ、料金はどのよう な検査を希望するかで変わります。参考までにマンモグラフィの検査料金は5,620円、超音波検査は3,500円、MRIで10,000円、PETだと 70,000円です。もし、乳房に違和感や痛み、あるいは何らかの不安な状況があれば診療の対象となり、医療保険で本人3割負担です。この場合は、初診料 にマンモグラフィ検査と超音波検査をあわせて3,550円となります。日本でもようやく無料のクーポン券で40歳から60歳までの5歳刻みの年齢で負担軽 減されるようになりましたが、まだ受診率はそう高くはありません。 Q どのような医療機関で検診を受けるべきですか ま ず、先に紹介した諸外国の乳がん検診に対する熱心な取り組みは、検診が早期発見に有効であり、その結果として乳がん死亡者数を減らし、確実に医療費を抑え る効果がある、という裏づけがあったためです。きちんとした診断ができる医師や医療機関があることが前提になります。闇雲に専門としていない医師や医療機 関を受診し、マンモグラフィという装置を使うだけの検査では死亡者数を減らしたり、医療費を抑える成果は見込めないと思います。もしも、きちんとした診断 ができず発見が遅れることがあれば、医療費は逆に大きくなります。 例えばPETで1cm程度の早期乳がん検出率はマンモグラフィや超音 波検査には及びません。50歳未満の日本人女性の乳腺密度は欧米人に比較して高密度で、マンモグラフィの検診精度は欧米人より低くなることも指摘されてい ます。こうしたことを考えるとマンモグラフィで診てもらえばどこの医療機関でも安心ということにはならないでしょう。早期発見で早期に治療を受けるために は、検診は乳腺専門医がいて、乳腺疾患の専門外来がある医療機関を受診するのが良いでしょう。 Q 乳がん検診受診率を上げるための課題はなんですか 受診率を上げるには、ひとつは無料クーポン券のような公費負担の枠を広げること。もうひとつはピンクリボン運動などの啓発活動で、市民、国民に乳がん検診 の大切さを普及する。そして、公費負担の拡大とともに国が何かのかたちで制度をつくり、定期的に受診できるようにすることが必要だと思います。 いま国では税と社会保障の一体改革が叫ばれています。かつて導入に失敗した国民総背番号制のようなものです。これが実現すると、国民一人ひとりの状況を国 が把握できます。仮にこのシステムを利用できれば、国民の乳がん検診の受診状況も把握できます。何年も検診を受けていない人には、受診を促す通知を出すと いった方法が可能になります。 将来、普及啓発により多くの女性が乳がん検診を受けるようになり、公費負担の拡大や制度として検診を受ける場合 も、その信頼を裏切らない検診精度と治療技術を医療側が保証できなくてはなりません。医療側の責任も重くなります。国が一定の基準や規定を設け、乳がん検 診を行う専門医や専門医療機関を指定していくことも必要になるでしょう。 とりあえず今は、検診の有効性をよく理解していただき、皆さん自身で検診を心がけ、2年に1回は専門医療機関で検診を受けるようにしてください。 ※記事中の各種状況は2011年時点のものです。新たな知見や技術、制度の改正等により、見解や手法、料金等の各種状況は変化する場合がありますのでご了承ください。 |
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2012.1.31[Tue] 呼気で当日検査も可能、ピロリ菌 | |
呼気で当日検査も可能、ピロリ菌 母子感染にも注意したい 今医院(http://www.kon-clinic.com/) 今眞人院長 胃潰瘍や胃がんの原因として知られるピロリ菌。もちろん胃潰瘍も胃がんもピロリ菌以外の原因で起きるわけだが、胃がんになった人を調べるとピロリ菌に感染 していた人が多いといわれる。ピロリ菌の検査と除菌について今医院(札幌市北区北25条西8丁目2-3)の今眞人院長に聞いた。 Q ピロリ菌とはどのような菌ですか。 A 1980年初頭に、オーストラリアの学者が発見し、2003年にノーベル賞をもらいました。ピロリ菌が棲んでいる胃は強い酸性の状態にあり、それまで は細菌はとても生きてはいられないと思われていました。ちなみに胃液の酸性度は1~1.4pH。あの酸っぱい梅干しの酸性度が3程度ですからそれ以上で す。何とピロリ菌はそんな過酷な環境のなかで胃酸を中和して生きていくことができる、ある意味たくましい細菌です。しかし胃の中で悪さをします。 Q 感染するとどのような症状が現れますか。 A ピロリ菌に感染すると、急性、慢性の胃炎がおこり、様々な障害が出てきます。 ピロリ菌が作り出す障害物質だけではなく我々の体がピロリ菌に反応してつくりだす化学物質も影響するといわれています。粘膜の機能や、バリア、血流が障害されて胃の粘膜が傷害されやすくなってしまいます。 すぐに症状はでてくるとは限りませんが、慢性的な胃炎や胃潰瘍を繰り返す人などは、感染している可能性があり注意が必要です。 Q 感染すると必ず胃潰瘍や胃がんになるのですか。 A アメリカではピロリ菌に感染している人は、十二指腸潰瘍や胃潰瘍に3~4倍なりやすいことが報告されています。また十二指腸潰瘍患者さんの 90~100%、胃潰瘍患者さんの70~80%がピロリ菌に感染していることがわかっています。日本では潰瘍の無い人でも50歳以上では60~80%がピ ロリ菌に感染していることがわかっています。胃癌、MALTリンパ腫の発生につながることも報告されています。 Q どのように感染するのですか。 A ピロリの感染率は高齢になるほど上昇します。性差はありません。感染経路については不完全な消毒の内視鏡による感染以外はいまだにはっきりしておりません。 上下水道の整備状況とピロリ菌の陽性率には関係があります。したがって先進国では環境からの感染は少ないのです。我々が日常暮らしている環境中からはほとんど検出されませんので人間から人間への感染が主な感染経路とされています。 感染時期は小児期が多く、家族内、特に(口移しでの食物摂取等)母子感染の頻度が高いといわれてます。 Q 感染を防ぐ方法はありますか。 A 現代の日本では家族内感染が主な原因です。おかあさん、おとうさんが検査を受けることが大切です。小さなお子さんがいる家庭や、これから出産を控えてい るご家庭でも大切な子供さんにピロリ菌をうつしては大変です。まずは検査を受けましょう。もし陽性なら、除菌しておくと感染頻度は下がるでしょう Q どのような人は検査を受けるべきですか。 A 特には家族・パートナーに胃がん、ピロリ菌陽性者がいる場合。ご自身が胃潰瘍、十二指腸潰瘍を経験された人。慢性的に胃炎などで市販薬を服用している人。不衛生な環境を旅して生水を飲んだことがある人、小児期の衛生環境が悪かった人など。 Q 検査はどんな方法で行われますか。 A 内視鏡を必要とする検査と、必要としない検査があります。 1.内視鏡を必要としない検査 (1)血液、尿検査(ヘリコバクターピロリ抗体測定) (2)呼気検査(お薬を飲んだ後に呼気を調べる尿素呼気試験) (3)便中抗原測定 2.内視鏡検査 (4)検査時に採取した胃粘膜で調べます(培養、鏡検、迅速ウレアーゼ) いずれも一つで完全ということはありません。組み合わせて用いる場合もあります。 当院では(2)呼気試験の場合、絶食で来て頂ければ全部で30分ほどで結果が出ます。このように当日すぐに検査結果がわかる検査もありますのでかかりつけ医療機関に問い合わせしてみましょう。 Q 検査費用はいくらですか。 A 検査の費用は健康保険適応(3割自己負担)で初診、再診によって異なりますがそれぞれ (1)1000円から2000円程度 (2)2000円から3000円程度 (3)1000円から2000円程度 (4)6000円から10000円強の費用が必要となります。 いろいろなケースが考えられますのであくまで目安とお考え下さい。 一概には言えませんが、内視鏡検査や、組織生検、その他診断率を上げるために組み合わせて検査などをすれば追加で費用が発生します。 一般的には胃潰瘍、十二指腸潰瘍の診断がついていなければ保険適応にはなりません。現状ではピロリ菌感染の疑いだけでは健康保険診療が出来ないことになっています。 診断がついておらず、腹痛その他腹部症状で受診した場合は、まず消化器系の検査をしなければなりません。そこで潰瘍、もしくは潰瘍の瘢痕が認められた後のピロリ菌検査になりますのでその分の時間と費用は必要になるということですのでご注意ください。 健常者が検査を受ける場合の料金は健康診断となりますので各医療機関にお問い合わせください。 Q 検査はどのような医療機関で、何科を受診すべきですか。 A 消化器内科、一般内科を受診してください。 Q ピロリ菌が見つかった場合はどうしたらよいですか。 A お薬で除菌ができます。 一次除菌、もしこれで消えなかった場合は二次除菌まで可能です。 酸を抑えるお薬と、抗菌薬2種類を1週間飲みます。除菌率は80%以上です。味覚障害、便通以上等の軽度の副作用がありますが過度の心配はありません。可 能な限り1週間飲み続けてください。期間が短縮すると除菌率が下がります。また活動性潰瘍があった場合は、潰瘍治療をしてから除菌という場合もありますの で担当医と相談してください Q 除菌のための費用を教えてください。 A お薬のみの費用は健康保険適応(3割自己負担)で約1500円から2000円程度です。用いるお薬によって違いが出てきます。また調剤料、薬剤情報提供料等が加算されます。期間は一時除菌で成功すれば1週間の内服で終了です。 除菌判定は通常お薬を飲み終わってから1ヶ月以降に行います。残念ながらピロリ菌が消えてなければ二次除菌は抗菌薬の種類を変えて、さらに1週間内服します。入院はもちろん必要ありません。 Q 検診で慢性胃炎といわれましたが、ピロリ菌検査や治療に保険はききますか。 A 前述しましたが、現在医師による胃潰瘍、十二指腸潰瘍の診断もしくはその既往(その他早期胃癌内視鏡手術後、ITP、MALTリンパ腫等々)がないと健康保険をつかって上記検査を受けることができません。 したがって胃炎だけではピロリ菌の診断治療に保険はききません。潰瘍は無いんだけれど、心配で自費の検査を受けた結果が陽性であったならば、除菌まで全額 自費で行うことになります。すると、検査、診断、お薬すべてが自費となってしまいますのでかなり高額な治療になってしまいます。 もし健康診断等で胃の検査を行った場合、潰瘍になった痕がないかどうか念のために必ず聞いておいたほうがいいでしょう。潰瘍の既往があることが証明できればそれで保険が適応です。 Q 除菌しましたが、これで将来も胃がんの心配はありませんか。 A 除菌に成功したならば、胃癌のリスクは減ると思います。それも出来るだけ若いうちに検査をし、処置をしたほうが良いでしょう。しかし癌の発生は現状誰にも予測はできません。ピロリ菌を除菌したから今後絶対胃癌にならないとは残念ながら言えません。 内視鏡などの定期検査は定期的に受けることが望ましいでしょう。 ※記事中の各種状況は2012年時点のものです。新たな知見や技術、制度の改正等により、見解や手法、料金等の各種状況は変化する場合がありますのでご了承ください。 |
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2011.12.20[Tue] 若い女性も注意したい関節リウマチ | |||||||||||
若い女性も注意したい関節リウマチ 北海道内科リウマチ科病院(http://www.ra-hp.jp/) 谷村一秀理事長・院長 日本人の約80万人が関節リウマチといわれ、特に女性に多い病気で知られる。指などの関節に変形を起こしている高齢患者さんを目にすることが多いため、高 齢者の病気と思われがち。しかし30歳代から発症するケースが多くなるため、若い女性も関節リウマチを意識し、体の異変に注意したい。よりよい日常生活を 続けるには、発症した早期に治療を開始することが重要という。 北海道内科リウマチ科病院(札幌市西区琴似1条3丁目1-45)の谷村一秀理事長・院長に話を聞いた。 Q 関節リウマチとはどんな病気ですか A 炎症が関節に起こり、骨や軟骨が徐々に壊される病気です。 全身のさまざまな関節が痛んだり、腫れたりします。原因は不明ですが、免疫の異常により関節に炎症が起こります。 このため関節が腫れたり、強く痛んだりして、そのまま放置すると骨や軟骨が破壊され、関節に変形が起きることで日常生活にも支障が出てきます。 Q 患者さんは多いのですか A 国内には80万人以上の患者さんがいるといわれています。その内の約8割は女性で、30歳~50歳代にかけてが発症のピークです。一般の方にはなんとな く高齢者の病気と思われがちですが、これは中年以降で発症した方の炎症が進み、関節の変形が起きてしまっている患者さんを目にすることが多いためだと思い ます。 現在では生物学的製剤という良いお薬ができたこともあり、昔に比べると治療に光明も差してきています。 Q 治療はどのように行われていますか A 治療は薬物療法、基礎的治療(患者指導)、リハビリテーション、手術療法に大きく分けられます。 薬剤による治療は、非ステロイド抗炎症薬、抗リウマチ薬、ステロイド薬、生物学的製剤があり、作用や使い道も違いますから、専門医による治療が大切です。 また、患者さんは医師の指示を守って正しく使用することが重要になります。薬物療法とともに大切なのがリハビリテーションと基礎的治療です。関節に負担をかけず、少しでも楽に暮らすためには、日常生活の工夫と自主訓練が必要です。 当院ではリハビリとともに、できるだけ普通の日常生活を続けられるよう生活指導、栄養指導、運動療法などの専門職が患者さんに直接指導する体制をつくっています。 特に内科と整形外科、リハビリテーション科などが連携して総合的な診療をする必要があるため、当院では治療が特定の専門領域だけに限定されないよう、チーム医療を基本とした病院として機能させています。 Q 30歳代の女性に発症した場合、妊娠・出産はできますか A 患者さん中には今後結婚を控えている人もいます。30歳前後の女性患者さんで妊娠・出産を考えている主婦の方もいます。 治療で免疫抑制剤や抗リウマチ薬を服用している人が妊娠・出産をする場合は、医師に現在の病気の状態を判断してもらい、薬を調整して計画的に進めていくことが必要です。そのためにも、病状を安定させて行くことが大切になります。 特に免疫抑制剤は催奇形性などがあるため、患者さんの病状が安定していて、医師の指導を受け、計画的に進めていくことで妊娠・出産は可能といえます。 Q 早期発見のためのサインを教えてください A 従来、次の7つの項目のうち、次の4つ以上該当すると関節リウマチと診断されました。 「▽ 朝のこわばりが1時間以上続く ▽3ヶ所以上の関節の腫れがある ▽手首、指の第2関節、第3関節の何れかに腫れがある ▽腫れが左右対称に現れる ▽リ ウマトイド結節(肘・膝・指関節などにできる瘤のようなもの)がある ▽血液検査でリウマトイド因子が陽性▽エックス線検査での診断」です。 し かしこの診断法では治療の開始が遅れることがあるため、早期に発見、診断することを目的として、2009年に新たな関節リウマチ新分類基準が提唱されまし た。この分類方法では関節の腫れや痛み、また血液所見(リウマチ反応や炎症反応)などを点数化し、一定以上の点数をもとに診断するものです。この新たな基 準によって診断精度も向上することができました。 関節リウマチは、発症後早期に、急速に進行していくことが分かっています。できる限り身体機能を保つためには、さまざまな機能障害が起きる前に、できるだけ早く治療を始めることが大事です。 ※記事中の各種状況は2011年取材時点のものです。新たな知見や技術、制度の改正等により、見解や手法等の各種状況は変化する場合がありますのでご了承ください。
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